はじめに
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、トム・ペティ、チープ・トリック、ボズ・スキャッグス、セリーヌ・ディオン、トム・スコット、日本ではCHARA、福山雅治、アンジェラ・アキ、X JAPANなどの作品にも携わられてきた、ロサンゼルスを拠点に活動するミキシング/レコーディング・エンジニア「KENJI NAKAI」さんをお迎えして、現場直送のマイクレコーディングテクニックを伝授して頂く本シリーズ!

今回はその第一弾として、エレキ、アコギ共にギターを最良の音で収録するためのマイクレコーディング方法に迫ります。

Profile
KENJI NAKAI

ミキサー/エンジニア/プロデューサー 日本の音楽業界で6年間の活動後、1990年に単身渡米。
オーシャン・ウェイ・レコーディングス(現在のユナイテッド・レコーディング)を皮切りに、数々のロサンゼルスの名門スタジオに在籍。レッド・ホット・チリ・ペパーズ、セリーヌ・ディオン、トム・ペティー、チープ・トリック、ボズ・スキャッグス、スコーピオンズ、デュラン・デュランなどのアルバムにエンジニアとして参加。世界のトップ・クラスのレコーディング・エンジニアから継承した伝統的な録音技術を最新のテクノロジー環境に導入した独自のレコーディング・スタイルと、卓越したバランスに加え、広がりと奥行き感に溢れた音像から構成される3次元的なミックスは、音楽のジャンルを問わず、多くのプロデューサーやアーティストから高く評価されている。またサラウンド・ミキシングに於いても造詣が深く、2001年のファイナル・ファンタジーIX以来、数多くのサラウンド作品の音楽ミックスを手掛ける。
【Facebook→https://www.facebook.com/SonicLodgeStudios
大村 真司

ギタリストとして土屋アンナ、MEGのライブ・サポートをはじめ、安室奈美恵、HMOとか中の人。などへのレコーディング参加、LOKAのalbumプロデュース、さらには沼澤尚とのバンド=MIDNIGHTSUNSでは高橋幸宏と共演するなど、幅広いフィールドを行き来している。
現在はOLDCODEX、武藤彩未などと仕事をする傍ら自らの新たなバンド、そしてアプリ開発など、様々な活動の準備中。
澤田 玲

自称DAW博士。宮地楽器神田店レコーディングコーナーのチーフ。毎日コーヒーを片手に仕事してます。コーヒもいたずらもブラック好きです。
毎日、日本のどこかでミックスしたり、ギターを弾いたり色んなことをしています。
今回使用した機材

  • ★DAW:Protools HD11(24bit/48kHz)
  • ★Amp:Marshall/JCM2000 DSL
  • ★Audio I/F:AVID HD I/O
  • ★MicPreamp:MANLEY/Dual Mono Microphone PreAmplifier
  • ★Compressor:MANLEY/STEREO VARIABLE-MU LIMITER COMPRESSOR
  • ★MonitorControl:DANGEROUS MUSIC/Monitor ST
  • ★Speaker:PreSonus/Sceptre S6
  • ★Guitar:SCHECTER/Shinji's Original
  • ★Drums : Yellow Matter Entertainment/STEVEN SLATE DRUMS 4 Platinum
エレキ編
まずは、エレキギター編です。

エレキギター編は、皆様が聞き慣れているアンプが良いだろうということで、大定番「Marshall/JCM2000 DSL」に大村さんのメインギターを直接繋ぐ、所謂「アン直」でこれぞMarshallといった歪サウンドをNAKAIさんがセレクトしたマイクで収録して行きます。
Royer Labs/R-121
ギター編 ☆某日11:00時過ぎ、本日のエンジニアNAKAI KENJIさんと個人的にも親交の深いギタリスト大村真司さんが揃い、簡単な挨拶と共に早速のプロ同士のやりとりがスタートしました!



NAKAI KENJIさん(以降、NAKAI):なんだか、(モニターに来ている)音が細いなぁ…

スタッフ澤田(以降、澤田):ほんとですか?逆に、R-121って結構低音が出るマイクですよね?

NAKAI:そうなんだけど、なんでだろう?元音聴いてみましょうかね?(ヘッドフォンを外しアンプの方に)

NAKAI:や、っというか・・・アンプの出音が全然細い。もっとガツッと来た方が良いです。まず思いっきり音量を上げてみましょう!

☆いきなりのアンプの出音への厳しい突っ込みが入りました!やはりマイクやミックスでうんぬんの前に出音が肝心!ということで、レコーディング用にセッティングしていた大村氏のギタリスト魂にも火がつき、実際のプロの現場の様な空気感が一気に濃くなりました。何回かのテストレコーディングを繰り返し、本日レコーディングされる音のデフォルトが完成!シンプルかつ最も重要な要素に時間を掛けたスタートになりました。

〜調整を終えて〜

☆まず、最初にリファレンスとして、NAKAIさんが最も愛用されているRoyer Labs/R-121になります。

NAKAI:早速、一発録って聞いてみましょうか?

一同:はい。

★R-121を試聴


NAKAI:うん。いつも通りの音だ!(狙った通りに聞き慣れているR-121の音が録れている様子。)

大村:今使ったやつね。すげー音いい。

澤田: R-121って、ローミッドがしっかりしてるから、これに「Shure/SM57で上の方のジャリっとした所をちょっと足して」なんてよくやりますよね!

大村:そうだよね。57と2本で録りたいね。

澤田: それだけでもういい音するからね。

NAKAI:僕は基本的に、1本のマイクで音を作ります。マイクのポジションだけで理想に近づけて行く感じです。その方が位相の問題等も含めてしっかりした音
一同:流石…

NAKAI:次にRoyer Labs/R-101行ってみましょう!
アコギ編
前回のエレキ編に引き続きアコギ編です!

エレキに比べマイクの影響が分かりやすいので、参加者の反応も早く、ポンポンとセッションが進んでいきます。ここでスタッフ澤田的に反応してしまったのが、NAKAIさんのマイクのセッテイングの早さです。もう何千回(もしかしたら何万回!?)も行っているであろうその動きに職人を感じました!大げさに言って5秒でOKな感じでした(笑)
MOJAVE/MA100
アコギ編 ☆ということで、MOJAVE/MA-100からアコギ編スタートです!



★MA-100を試聴


大村: めっちゃいいね。

澤田:もう完成だね。

NAKAI:出来たね。意外と早く結論でた!

大村: いろいろ聴き比べて選んでもらうんじゃなくて、『もう、お前ら兎に角コレ使え!』的な!

澤田:アコギ編が5分で終わった…

大村: エレキもアコギみたいな感じで録れたらいいのに。空気感がどうしても歪んでね。じゃぁ、次はタンバリンかな(笑)

澤田:タンバリニスト呼んでますよ(笑)大村さん、そっちの方が得意でしたよね?

NAKAI:タンバリニスト!?タンバリンの専門家?さあ、冗談はさて置き次どうしようかな。

澤田:では、まずMOJAVEで行きましょうか?

NAKAI:次はMA-101行きましょう!
聴き比べ
マイク一覧から選んでサウンドのみを聴き比べしていただけます。
*ダミー画像クリックで画像拡大&再生ボタンが表示されます。
エレキギター編
アコギ編
まとめ
いかがだったでしょうか?本場アメリカでの現場で行われている実戦的なテクニックの数々。
実際に音で変化を聴いてみると効果が分かりやすいですよね!皆さんも是非いろいろ試して、自分なりの最高のポジションを見つけて見て下さい。
今回使用したマイクは全て神田店の方にデモ機を用意して有りますので、実際に自分で試してみたいお客様がいらっしゃいましたらお気軽にご相談下さい。
試してみたシリーズ
  • ちまたの色んなDIやDI inを試してみた
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  • 14製品のエレクトリックピアノ比較
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  • もしも500モジュールを3つ選ぶとしたら
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  • ギターのマイク録りプリ比較してみた
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